HOME > 専攻長挨拶

専攻について
専攻長挨拶

 一橋大学法学研究科ビジネスロー専攻は、一橋大学建学の地、千代田区・一ツ橋の都心のキャンパスにおいて、ビジネス・ローに特化した社会人大学院です。もう一度学び直したい、アカデミックな理論を追求してみたい、実務の専門性を更に高めたい――本専攻は、そのようなニーズに応えるべく、社会人のリカレント教育の場を目指して開設されました。

 本専攻の教育プログラムの強みは、実務への関心の高い研究者教員と第一線で活躍する実務家教員とが密接に協力し、「理論」と「実務」を架橋する教育・研究を行っていることにあります。Volatility(不安定性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)に満ちた、いわゆるVUCAの時代には、私たちは未知の問題に次々と直面することになります。ビジネスローに関しても、法改正や裁判例の最新動向を追い、目の前の問題に当てはめるといった表面的操作だけでは、現代の複雑かつ曖昧な問題を根本的に解決することはできません。いったい何が問題なのか、「真の問い」を立てることが求められます。そうした場面で重要になるのは、実務の根底に流れる理論を探求し、実務的な見識と融合させる知的な営みです。ビジネスでの最前線の課題を肌感覚で理解している本専攻の学生の皆さんは、教育を受ける受け身の存在にとどまらず、教員とともに学び合い、先端的なビジネスロー研究を担う主役なのです。

 大学の組織再編により2018年に法学研究科の一専攻となりましたが、前身である国際企業戦略研究科経営法務専攻が開設された2000年から数えると、本専攻は、実質的には今年で創立20周年を迎えます。創設以来、弁護士・弁理士・公認会計士・税理士などの専門職の方、金融、製造、サービス、IT、マスコミなど様々な業種の企業の法務担当者など幅広い分野の皆さんが専攻を修了され、ビジネスの最前線で一層活躍されています。中には、アカデミックな世界に転身し大学で教壇に立っている方も少なからずおられます。本専攻は、実学の雄たる一橋大学の歴史を背景に、充実した教育プログラムを提供し、法学系社会人大学院として最も高いレベルの教育を行ってきたものと自負しています。

私たち教員といっしょに、ビジネスローのフロンティアを切り拓いてみませんか。知的好奇心に溢れる皆さんとの出会いを楽しみにしています。

専攻長 井上由里子